女王国の城
有栖川有栖
創元クライム・クラブ
★★★★★
前作より15年ぶりの江神シリーズ。
うれしくて、でももったいなくて、なめるようにして読みました。
相変わらず面白かった!

大学に姿を見せない江神部長の身を案じて、捜索に乗り出す推理小説研究会御一行。
どうやら江神は、急成長のしている宗教団体<人類協会>の聖地、神倉に向かったらしい。
<城>と呼ばれる総本部に江神がいることは確認できたものの、なかなか彼に会うことができないアリスたち。
だが一度城にはいってしまうと、今度は…

殺人事件とその真相自体は「そんなんありか!」といった感じだったのですが、急成長している新興宗教とアリスたちとのやり合いや、途中の脱走劇なんかがスリリングでおもしろかったです。
随所に入る、アリスやマリアのUFO談議やミステリ談義なんかも、懐かしさに頬がゆるんでしまいます。
本命の事件だけではなく、江神さんが神倉に赴いた理由、人類協会が警察を呼ばなかった理由、など、小さな謎がきちっと解明されるところが、本当に気持ちいい。

長い小説ですが、表現のひとつひとつがパズルのようでした。
大好きな作家です。